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林道の彼方

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前日の夕方、釣りを終えて隣町に向かおうとした県道が通行止だったため、たまたま脇にあった未舗装の林道に入り込んでしまった。

ダート林道走りながら、そのうち舗装路に変わることを期待したが、一時間以上砂利道が続いた。

ちょうど日没の時間に差し掛かっており、ただでさえ枝や石がたくさん落ちているので気を遣わないといけのに、すっかり暗くなってしまった。木々に覆われた林道はヘッドライト以外灯りは全くない真の闇に包まれた。

どうもこの林道は山を越えて、北側の離れた町の方まで続いているらしいのだが、山頂付近でもたくさん落石していて十分走り辛いのに、峠を越えて下りになると、さらに道が荒れていた。道路の中ほどまで、背の高い草が生えてるような箇所もあった。一度は腕位の太さの枝が道を塞ぐように落ちていた。仕方なく車を降りて手でどかして進まなければならないような始末だった。ここを通る車両は殆どないのだろう。

怖いのは物だけではなく、動物もそうだった。鹿だけでも4回遭遇した。その内3回はカモシカだった。これだけで人生のカモシカ遭遇回数を超えた。


長い時間かかって、やっと林道を通り抜けた先は、私がよく釣りに行ってる川の上流だった。

いつも通っていた川沿いの林道は、未舗装で路面が荒れているため、あまり上流の方まで登ったことはなく、未舗装部分を3キロ程度上がったことしかなかったのだが、期せずその林道の始点から終点まで全て走りきってしまった。

本日は違う川へ釣りに行くつもりだったが、偶然とは言え、いつも来てる川に迷い込んでしまったので、この川に呼ばれているのだ、と思い直して、この川を釣り上がることとした。


前回は7月にも来ており、かなりスレていてフライラインを見ただけで魚が逃げ出すような川だった。

ただ、魚影は濃く、尺物の魚もたくさん見ることが出来た。

9月のこの時期、魚はさらにスレて厳しい状況が想像された。午前9時頃から釣り始めたのだが、やはり魚の反応は悪い。水も減っており、減水気味だった。

小魚の戯れのような反応はたまに出ていた。一度か二度、鉤がかりして10センチ足らずの小魚が飛んできたこともあった。当初、何も反応がないかもしれない、と思っていたので、少しでも反応があるだけマシだ、と思って釣り続けた。


一時間ほど経った頃、15センチ位の何とかヤマメと言えるような魚が釣れた。

1尾釣れても安心は出来なかった。その後すぐに続いて釣れてくるような魚はいなかった。

一時間半が経ち、二時間が経過した頃になってくると連続ではないが、魚はコンスタントに釣れるようになった。

ある所からは、ヤマメの反応はほとんどなくなりイワナだけになった。イワナも最初は気難しくて、なかなか出てこなかったのだが、広い淵の真ん中に遠投して、フライを放置しておくと下から喰い上がってくるパターンを見つけた。このパターンで3尾釣れた。型は最大でも20センチほどだったので大きくはなかったが、この状況でイワナをキャッチすることが出来たのはラッキーだった。

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その後も一時間ほど釣り上がった。

昨夜通った脇の林道を何台もの車が降りて来る。想像以上にこの道を通る人が多い。今日が土曜日だというのもあるのだろう。

釣り人ばかりやって来る訳ではないのは、きのこ採りシーズンに入っていたというのもあったのかもしれない。とにかく川で釣りをしていると山の中だというのに多くの車が行き来していた。

最終的には小さい魚も含めてヤマメ5尾、イワナ5尾を釣った。合わせて10尾も釣ったのだから釣れなかったということはないのだが、やはり内容的にはかなり厳しいものがあった。爆釣という感じは全くしなかった。

ただ曇りがちではあるが、たまに晴れ間が見えた時の流れの美しさは格別だった。

紅葉はほとんど始まっていなかったが、秋を思わせる涼しい風が吹く中で、釣りをする事ができて、しみじみと楽しいと思えた。

簡単に釣れないことが、逆によかったのかもしれない。

少しチャレンジャブルな方が釣りとしては緊張感があって面白い。それに気候が良いのなら言うことなしだろう。

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帰り途、山里では稲の刈入れが進んでいた。この辺りは、刈りっ取った稲束を『さがり(※竹で組んだ稲藁を陽光で乾燥させるための干し台)』にかけている農家が多かった。もう私の実家あたりではほとんど見ることのない風景だが、『さがり』に家族総出で稲藁をかけている光景を見て、遠い昔の父母の姿を思い出した。

静かな秋の日差しの中に、いよいよ迫った渓流シーズンの終わりを思った。

202509



by rororon3rd | 2026-02-23 20:14 | トラウト釣行(東北地方) | Comments(0)


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